2009年6月21日日曜日

長野宇平冶と大倉山記念館



 大倉山記念館にて、大倉山講演会に参加。横浜都市発展記念館での企画展「横浜建築家列伝」に関連して、大倉山記念館の建設経緯にまつわる講演会が連続して行われている。今回は吉田鋼市さんを講師に長野宇平冶という建築家について、さらに大倉山記念館(大倉精神研究所)の設計経緯、さらにこの建築の独特の様式である「プレヘレニック様式」とは何ぞや、ということについてお話を聞くことができた。とはいえ、昭和7年竣工の建築であり文献資料がとても限られた中で分かることは極々一部。施主である大倉と長野の関係、様式を生み出した経緯については推測するしかない点も多いようであるけれど、そこに壮大なロマンがある。
 今回、吉田鋼市さんのお話で、プレヘレニック様式であることが記載された近代建築が大倉山記念館以外にもあるという話があった。大倉山が唯一のプレヘレニック様式と謳われていたので意外だった。
 The National Bank of Greece in Nafplio

プレヘレニック様式(クレタ、ミュケナイ文明の様式)の特徴として、下にすぼまった柱、追い出し積みの三角形開口部、巻波紋、バラ形装飾などが用いられているとのこと。確かに幾つか特徴が符号しているのが分かる。

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