2009年1月23日金曜日

三渓園


2週間ほど前のことですが、正月太りしたのでプールに行って一泳ぎした後、ちょっとサイクリングして、三渓園まで足を延ばしました。とても疲れて後悔してしまい、最近はまた運動不足です。
で、その時の三渓園の写真。

横浜という場所の歴史故に、この地域には貿易で成金となった人々が多くいて、横浜の文化レベルの向上に大きな影響を与えているわけです。例えば、大倉山周辺を開発した大倉邦彦だったり。そして三渓園を作った原三渓もその一人。

彼は自分の養父の買った広大な土地で庭園作りを楽しんだ。その楽しみ方のスケールがでかい。日本の庭園が枯山水や茶室に代表されるように小さな空間をどれだけ構成によって宇宙的な豊かさを与えられるかという求心的、内向的な性格を持っているとよく言われる。そこで使われる素材は、石であったり、樹木であったり、小スケールの要素なのだけれど、三渓は広大な土地に日本全国から良質な茶室建築を移築して配置して庭を作っている。建築をある場所に移築して集めて保存するということは、江戸東京たてもの園だとか川崎民家園だとかにもあって、この場合の建築は文化財として保存することに価値を見出されている。しかし、三渓はあくまでも建築を、焼き物のようにコレクションとして収集し、庭園を構成する一要素として捉えていた。

好きな建築を収集して庭を作るという気持ちは、スケールがでかくて今ひとつ理解ができない。しかし建築の価値だったり、建築との清清しい付き合い方というのはそれくらい無邪気で気張らないと楽で良いのかなと思うのだ。それを実行する財力については棚に上げといて、あくまで意識として。
三渓園をぶらぶらと歩いていると、建築と敷地は1対1である必要は無いな、と感じる。

三渓園で一番好きな聴秋閣(三笠閣)。秋を聴くという名前が合っていて、とても好き。

[via 三渓園HP]
プランも斜めに切れていたりと、相当変わっている。
秋にまた行こう。

2009年1月7日水曜日

冬の動物園

 かれこれ、8年近くなるだろうか。

 自分の中でだけ、年末は動物園へ行くと決めている。

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 いまやクリスマスが終わると「そろそろ動物園シーズンだな」という気持ちのうずうずが高まってきて、野毛の急な坂を上って野毛山動物園へとふらりと行くのが僕の年越し行事なのだ。本当に朝起きた時の気分でふらりと行くので、だいたい一人で。

 急な坂を登り、自転車を降りて、柳宗理デザインの歩道橋を渡る時に何だか年の瀬を感じるのだ。 

 冬の動物園は良い。冬の季語を動物園にしたくなるくらい好きだ。動物のテンションというか、サービス精神みたいなものが程よく低い。やはり動物は冬に動くもんじゃないな、それが自然なんだよなと、ダウナーな動物に自然を感じていると、一角でペンギンだけが元気だったりして、「ああ、ペンギンってやっぱり寒くても元気に泳ぐなあ」と新たな自然の発見もある。

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それはそれとして、2009年もよろしくお願いします。

昨年の大晦日から40℃の熱で倒れて絶好の前厄スタートを切りました。早くお祓いに行こう。