2010年6月9日水曜日

イチからのGORILLA

「ゴリラが出来たから、乗りたかったら帰ってきなよ」
という連絡があり、実家に帰った。
HONDAのゴリラだ。
春になって、僕が家を出てからというもの、かつての僕の部屋は、次第に父の部屋となりつつある。

10年以上前から組立途中のまま止まり父がいつも「老後の楽しみにするんだから」と言っていたHONDAのゴリラが、僕が部屋を出て十分な組み立てスペースが生じた事で今年のゴールデンウィークから組み立てを再開され(錆を落とすため、実際はもう一度解体してから組み立て)たのが完成したという。

ちょうど、週末に研究室の釣りにも参加することになっていたので、当日は釣ったシロキスをお土産に帰った。

一度は盗難に遭い、パーツ取りされてバラバラになって公園で見つかったゴリラがまた元の姿になって僕の部屋にいた。

翌日の日曜日の午前中は、思う存分ゴリラに乗って、近所の山道で遊んだ。
いくら吹かしても40km/hしか出ないのが、楽しい。




そして、いまの僕の部屋にはモンキーのフレームが置かれている。

「あれば、お前も乗るでしょ」と父。

そりゃそうだが、自分が組み立てるのが面白いだけなのだ。
洗面所には、サビ落としに使うサンポールとアルカリ系洗剤が数本並んでいる。


しかし、十数年来の「老後の楽しみ」を1ヶ月で消化してしまった中年期の父の老後は一体どうなる?
この組み立てた原付で、テントと寝袋背負って旅にでも出るんじゃないか、と思う。

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