市街地住宅の図集を眺めていたら、どうも見覚えのある建物が。
僕と同じ高校で相鉄線を使用していた人は毎日バス停から見えていた筈で、何となく見覚えがあるのではないか。
公団初期の昭和34年に建設された市街地住宅である久保町アパートは、地上1,2階が日産の車置場、事務所として分譲され、2~5階が賃貸住宅となっている。
[「日本住宅公団 市街地アパート」日本住宅公団、昭和34年]
建設当初の写真と比較してみても、サインが追加されている以外、殆ど外観は変化していないことが分かる。
[「日本住宅公団 市街地アパート」日本住宅公団、昭和34年]
従前の日産自動車販売所。よく見ると、看板にはダットサンやオーチスの文字が。
裏側はさすがに竣工から50年の歴史を感じさせる渋さがある。こちらは一階部分が車置場や倉庫となっている以外は、普通の板状住棟。4,5階は既に閉鎖されており、その他の2,3階の住宅でも居住している気配が希薄な様子。現在は日産の施設部分しか使用されていないのかもしれない。団地百景によると、日産に譲渡済みのよう。
囲み配置となっていて、中央部分は車置場(メンテナンスサービス)の屋根が架けられ、採光が取られている。そのため、囲み配置といえど、このアパートには中庭といえる空間は無さそう。
設計は公団関東支所計画部と山下寿郎設計事務所。事務所部分やファサードは山下事務所のデザインか。
名称:久保町アパート
階数:地下1、地上5階
建設年:昭和34年
設計:公団関東支所計画部、山下寿郎建築設計事務所
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